ちょっと吉野づいているここ最近🌸
この本は吉野エリアの中でも「吉野町」を扱ったものです。著者の蒲田正樹さんは「驚きの地方創生」シリーズで同書のほか、京都府綾部市や長崎県佐世保市についても書いています。
『驚きの地方創生「木のまち・吉野の再生力」-山で祈り、森を生かし、人とつながる』(扶桑社新書、2019年)
吉野町には吉野山、金峯山寺、津風呂湖、紙すきの里など、名所旧跡がたくさんあります。深い緑の山々、滔々と流れる吉野川。春には桜のピンクに彩られる吉野山。自然豊かな、素晴らしいところです。
「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されていますが、その過程は、それまでの日本政府→候補地というトップダウンではなく、地元の人々が登録まで結びつけた、ボトムアップとして初めてのケースだそうです。修験道への理解、自然環境保全のため、和歌山県や吉野町に住む人々が世界遺産登録に向けて運動を繰り広げ、2004年7月に登録という形で実を結びました。
さきの下市町のKITO FOREST MARKET SHIMOICHIと同様、吉野町も豊かな森林資源を活用するべく、2016年に「木のまち吉野未来宣言」を発表しました。この年を「木育元年」として、地元の木材でできたおもちゃを新生児にプレゼントしたり、学校の授業に「木育授業」を取り入れ、木を使っていろんな工作をしています。
また吉野中学校では、入学前に自分たちが3年間使う「マイ机」を作る活動も行われています。これは、卒業の日に天板をはずして持ち帰るそう。思い出になっていいですよね。
そのほか、地元のコミュニティバス「スマイルバス」、吉野葛の名店「葛屋中井春風堂」、ゲストハウス「三奇楼」、吉野スポーツクラブなども紹介されています。