木下斉著『地元がヤバイ…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門』

地域活性化分野における代表的な専門家・木下斉さんの著書です。

この本は小説仕立てになっており、地方の小さな町出身の主人公が東京からUターンし、地元の仲間と協力し合いながら地域を盛り上げていく過程が描かれています。

 

『地元がヤバイ…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門』(ダイヤモンド社、2018年)

舞台となる場所は東京から新幹線で約1時間、新幹線の駅から在来線で20分ほどのところ。

主人公の実家はもともと飲食店に食材を卸す商店でした。鮮魚店として出発し、60年代に肉、野菜、魚の全般を扱うようになり、人口が増加していた時代に大繁盛します。しかし80年代以降は店は縮小、主人公が実家に戻ったときには店じまいの方向で話が進んでいました。

こういう事例はいまや全国のあちこちで見られます。

しばらくは東京と地元を行き来しながら、徐々に地元へシフトしていく主人公。地元で再会する同級生たちは、いろんな事業展開に手腕を発揮する人、役所勤めの人などさまざま。彼らと関わりながら店は、地域は、主人公はどのように変化していくのか…?

小説でありながら、木下さんが地域活性化において常日頃提言していること、気をつけるべきことが盛り込まれていて、わかりやすく学べる1冊です!