会津との出会い

「会津のドラマ」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、2013年に放映されたNHK大河ドラマ「八重の桜」という方が多いと思います。でも、それよりさらに前に会津が俄然注目を浴びた時がありました。

40代以降の方の多くはご記憶と思いますが、1986年、日本テレビの年末時代劇スペシャル「白虎隊」が放映されました。森繫久彌さんや里見浩太朗さん、風間杜夫さんといった錚々たる俳優陣が出演、いまやテレビで見ない日はないといっていいくらいの坂上忍さんも、白虎隊士・野村駒四郎役で出演していました。堀内孝雄さんが歌うテーマソング「愛しき日々」がこれまた素晴らしかったんですよね。このドラマは大変な反響を呼び、会津若松市内の視聴率は何と70%(!)を超えたとか。私は当時奈良市に住んでいましたが、この驚異的視聴率については学校でも話題になりました。放映後には会津若松市に観光客が殺到したといいます。私もいつか鶴ヶ城を実際に見てみたいと思うようになりました。

2015年、ついに会津旅行のチャンスが訪れ、駆け足ではあったけど会津若松市・喜多方市に行くことができました(天気はあいにくの雨模様でしたが)。鶴ヶ城は思ったよりも大きく、飯盛山にある白虎隊十九士の墓前は、線香の煙で霧がかかったようでした。そして、実際に行って、豊かな自然とおいしい日本酒にすっかりハマってしまい、観光地ではない、ふだんの会津の生活をもっと知り、何なら住んでみたいと思いました。

 

 

帰ってきてから、それ情報収集だ!と、ふるさと回帰支援センターや日本橋ふくしま館MIDETTE(ミデッテ)などを訪れ、イベントにも顔を出し、会津出身の方々と知り合うことができました。

会津若松市では、3ヶ月から最長1年まで滞在できる移住体験住宅として県営団地を提供していますが、私は稼ぎも同時に欲しかったので、2017年の4月上旬から5月末まで東山温泉のホテルに期間限定のアルバイトとして住み込みました。職種はバイキングレストランだったので、朝の勤務終了から夕方の勤務までの空き時間に市内へ行き、可能な限りウロウロしました。休みの日(少なかったけど)はもちろん観光。約2ヶ月間でしたが、かなりのことを知ることができました。

ただ、会津エリアは雪深いところです。私のような雪がほとんど降らない地域で育った人間は雪の時期を知っておく必要があり、2年後の2月に移住おためしツアーに参加しました。やはり寒い、雪かき大変。これが喜多方市になるともうひとつハードルは上がります。それでも雄大な雪景色は絶景そのものでした。

東京以西の地方からは確かに距離はありますが、旅行先として本当におすすめです。コロナがおさまり、機会が訪れたら、ぜひ旅先にお選びくださいませ。

 

同じ福島県でも、会津からさほど遠くない郡山市ではあまり雪は降りません。そのため、磐越自動車道や磐越西線といった、郡山と会津を結ぶ交通路では、途中から吹雪の世界に突入ということもよくあるそうです。